チェコ少年合唱団 『ボニファンテス』

BONIFANTES Boys Choir

Pardubice, Czech Republic

チェコ少年合唱団 『ボニファンテス
(チェコ共和国 パルドゥビツェ市)

チェコ少年合唱団『ボニファンテス』は1999年、ボヘミア東部に位置するパルドゥビツェ市に創立された少年合唱団。創立間もなくして200人以上の少年を有する合唱団として成長を遂げる。1999年の9月から10月にかけ、パルドゥビツェ市の全小学校においてオーディションが行われ、パルドゥビツェ市の小学生6500人の中から選ばれた256人の少年たちは、その秋一堂に会し、練習を開始。翌年2月には第1回演奏会を行い、この街に新しく誕生した少年合唱団を市民に披露した。

『ボニファンテス』の指揮者を務めるヤン・ミーシェック氏は、1996年より隣町フラデッツ・クラーロヴェー男声合唱団を指導し、チェコにおける男声合唱の伝統再生に貢献。この合唱団は『ボニファンテス』男声合唱団として統合され、合唱団の少年たちは成長とともに男声合唱団の一員として活動を続けることとなる。こうして『ボニファンテス』少年合唱団は大きく2つのグループにより構成され、少年部を卒業した青年たちがバス・テノールを担当し、ソプラノ・アルトを

担当する少年たちとともに混声合唱団を創り上げている。また、青年たちによる男声合唱団はチェコ国内で最も若い男声合唱の一つとして独自の演奏活動も行う。

一年を通して様々なコンサートを精力的に行い、年々その活動の場を広げている。現在少年たちは、チェコ国内外での定期的な演奏旅行やコンサートを年100回ほど行っている。これまでにオーストリア、ドイツ、デンマーク、フランス、ベルギー、スペイン、イタリア、オランダ、イギリス、スロヴェニア、クロアチア、ボスニアヘルツェゴビナ、スロヴァキア、タイ、カナダ、アメリカでのコンサートに出演。中でも近年行われた5週間にわたるカナダ・アメリカツアーでは、アメリカ国内20州を周り、47回にも及ぶコンサートを成功させた。

さらに、こうした演奏会活動に加え、オペラの分野にも進出し、これまでに少年合唱団は『トスカ』、『カルメン』の上演にて、マーラ・ザンピエーリ、アンダ・ルイス・ボグザ、イクン・チュン、ペテル・ドヴォルスキーら、世界的なソリストたちと共演を果たす。また男声合唱団として、『セビリアの理髪師』やヴィメルのオペラ『ディバック』にも登場している。

これまで行った録音も数多く、合唱団自身のCD録音の他に、L.ケルビーニのミサ曲『Messa Solenne Breve』、W.A.モーツァルトのミサ曲ハ長調、さらにはA.ドヴォルザークの全男声合唱作品、J.B.フェルステルの男声合唱作品、J.イラーセックの『Missa propria』の世界初の録音にも参加し、好評を得ている。

『ボニファンテス』少年合唱団は国際コンクールや国際音楽祭等に度々出演し、創立以来多くのゴールドメダルや優勝に輝き、数々の特別賞を受賞。2015年の秋には国際コンクールにて3つの金賞を獲得。また、2010年以降は350人が学ぶことのできる独自の芸術音楽学校として、幅広い教育活動及び音楽活動を行っている。